山田曲物の曲げわっぱ

山田曲物株式会社は大正13年(1924年)、提灯の口輪* を作ることからスタートしました。

山田曲物の曲げわっぱ 大正13年(1924年)名古屋市西区にて、提灯の口輪* に蓋と底を付けて、丸型の食品関係の容器として発売。当初は主として伊勢桑名の時雨蛤、名古屋の漬物類、珍味のコノワタの容器として販路を拡張して参りましたが、昭和20年4月の戦火で、工場その他を焼失いたしました。

戦後昭和22年(1947年)現在の本社所在地にて事業を再興し、戦前からの得意先に加え、販路を京都・大阪・東京・その他全国各地に拡げました。食品の土産物容器として、また、弁当などの容器として、丸型に加え小判型など、豊富なバリエーションで幅広い用途に応えております。

平成に入ると洋菓子の容器として使われるようになり、2005年の愛知万博では小判型曲物が採用され、2008年には「花畑牧場」の生キャラメル用容器として採用されております。

曲物の材料は、戦後は主に国産の唐檜などを使用、その後アラスカより輸入されるスプルース材に切り替えて参りましたが、昭和45年(1970年)頃より、良質なスプルース材の不足と価格の高騰もあり、経木柾目印刷をした良質の板紙を製紙会社と開発いたしました。この紙製品は好評を博し、多くの製品に採用されておりますが、最近では復古調の波もあり、再び木製品(経木製)が注目されております。

山田曲物では、1980年代から製造工程の自動化に取り組み、現在では工程の大部分が自動化(機械化)されております。これにより、高品質・低価格の製品提供が可能となりました。

* 提灯の口輪につきましては現在製造しておりません。